【女性向けボイス】サボり「観念しろ。お前の風邪、俺がもらってやる。」



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イラスト:ももも様

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台本

(ドアが開く音)

・・・あれ、先生はいないのか。

あいつが寝てんのは・・・ここか?(シャッ)

お、いたいた。

大丈夫か?

一緒に昼飯食おうと思ってお前のクラス行ったら、授業中に具合悪くなって保健室行ったって言うからさ、まじで心配したぞ。

どこか痛いのか?

頭?熱は測ったのか?

ダメだろ、ちゃんと測んないと。ほら、体温計。

保健の先生、お前が来た時からずっといないのか?

俺、職員室で聞いてくるから、ちゃんと熱測っとけよ。

 

 

測ったか?

あー・・・熱高い。風邪っぽいな。

保健の先生、出張で午前中はもう来ないんだってよ。

ここでずっと寝てるわけにもいかないし、俺ん家で休め。

お前の荷物も持ってきたし、担任にも言っといたから。

いや、そうは言ってもお前ん家遠いし、この熱じゃ歩いて帰れないだろ。

それに、お前の親御さんどっちも働いてるから迎えに来てもらうわけにもいかないだろうしさ。

俺ん家なら学校から近いし、親も仕事で遅くまでいないから、遠慮しなくていいんだぞ。

少し俺ん家で休んで、親御さんの仕事が終わる時間になったら、迎えに来てもらえばいいだろ。

何でもかんでも自分でどうにかしようとすんなよ。

自分じゃどうにもならないこともたまにはあるんだからさ、そんなときぐらい周りに甘えてもいいと思うぞ。

だから、俺ん家来い。いいな?

ん?午後の授業?

そんなもんサボりサボり!

授業なんかより、お前の看病のほうが100万倍重要だから!

 

よーし、じゃ、乗って。

・・・何って、見りゃわかるだろ、おんぶして家まで行くんだよ。

無理じゃねーよ!男子高校生なめてんのか。

家までは歩いて10分ぐらいだし、お前みたいなちっちゃいやつ、おんぶして行くぐらい何てことねーわ。

ほーら、早く乗れって。

もたもたしてるうちにどんどん熱上がるぞ。

・・・ん、よろしい。

家着くまで寝ててもいいからな。

行くぞ。

 

お、起こした?

家着いてもぐっすり寝てたから、そのままベッドに寝かせといた。

あ、シーツはちゃんと昨日洗ったばっかりのやつだから、汚くないぞ。

まぁ、いくら彼氏とはいえ他人の家じゃ落ち着かないかもしれないけど、ちょっとは休めるだろ。

冷蔵庫にゼリーとかアイスとかあったけど、なんか食えそうなもん、あるか?

・・・アイスな。持ってくる。

 

はい。

無理しないで食える分だけ食えばいいから。

・・・あ、ほっぺ、付いてるぞ。(ぺろっ)

お、なかなかうまいなこのアイス。

って、そこまで顔赤くしなくても(笑)

一応付き合ってんだぞー。彼氏相手に照れんなよ。

あんまりかわいい反応してると、襲われても文句言えないぞ?

 

なんてな、さすがに病人襲ったりしねーから、安心しろ。

あ~・・・これでお前が風邪じゃなかったらなぁ・・・。

俺の部屋で二人っきり。親も夜まで帰ってこない。

このシチュエーション、もうあんなことやこんなこともできるのになぁ。

・・・だから、今は襲わないって。

ただの健全な男子高校生の願望だから、そんな警戒すんな(笑)

 

あ、でも、そうか。

お前の風邪が治ったら、もう一回家に来てもらえばいいのか。

風邪を早く治すには、他人に移すといいって、よく聞くよな。

で、移すには、やっぱり・・・キス、だよな。

・・・なんでそんなに不満そうなんだよ。

お前は風邪を俺に移せる、俺はお前とキスできる、一石二鳥だろ!

あっ、こら、口ふさぐな!

・・・観念しろ。お前の風邪、俺がもらってやる。(ちゅっ)

 

その潤んだ目と赤い顔は熱のせいか?

それとも・・・キスのせいか?

どっちにしろ、煽ってるようにしか見えねーよ。

・・・さっきのじゃちゃんと移せてないかもしれないし、もっかい・・・。(ちゅっ)

 

・・・おっと、悪い、苦しかったか。

うーん、やっぱりキスすんの、やめときゃよかったかな・・・。

いや、風邪が移るのが嫌になったんじゃなくて。

一回キスしちまうと、ついその先もしたくなんだろ。

・・・だーかーらー、今するとかいう話じゃなくて、したくなる、って言っただけだろ?

現にそんな高熱でできるわけないんだから。

 

よし!じゃあできない代わりに添い寝でもしてやるか~。

ほら、もっとそっち詰めて。

キスまでしといて今更移るとか気にする必要ないだろ。

もうおとなしく寝ろよ。

・・・変なこととかしないから!

そんな怪しむような目でこっち見るな!

 

まったく、彼氏なのに信用されてないなぁ俺。

・・・笑いすぎだから。

はぁ、このままお前がずっと俺の家にいてくれたらいいのになぁ。

あと数時間したら親御さん迎えに来て帰っちまうだろ。

寂しいなと思ってさ。

お前が俺の部屋にいるのも、同じベッドで寝るのも、初めてだし。

そう考えるとたまには風邪もいいのかもな。

お前が風邪ひいてくれてよかったよ。

・・・っていうのも、なんか変だけどさ(笑)

お前と結婚できたら、毎日同じ家にいられて、すっげー幸せだろうなぁ・・・。

あ、そうだ。(ちゅっ)

んー?誓いのキスの練習。

 

さてと、親御さんが来るまでに、ちょっとでも寝たほうがいいな。

迎えに来たら起こしてやるから、ゆっくり寝てていいぞ。

風邪、早く治せよ。おやすみ。



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