【女性向けボイス】眼光「あなたはぼくだけのものだ。」



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イラスト:ももも様

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台本

(彼女が帰ってきたところに男の子が慌てて玄関にやってくる)

おかえりなさい!
今日は遅かったですね、残業をするなら先に伝えてくれればよかったのに。
僕も手伝ってあげられる余裕があったんですよ?
なのにあなたは他の人と残業、ですか……。

それはやっぱりあなたの同期……僕からすると先輩の、あの男性社員さんとですか?
そう、じゃああの話は本当だったんですね。
先輩がぼくたち男性社員に嬉しそうに話してたのをあなたは知らないでしょう?
先輩が言っていたんですよ。
優しいあなたに残業を手伝ってもらえることになって最高、帰り際にワンチャンあるかも、ってね。

ワンチャンが何を指すのか、ぼくは想像をしたくもありませんが……。
あの人はあなたと一緒に残業をするためにわざと仕事をたらたら、たらたら遅く進めて……あなたと一緒にいたいがために残業を手伝ってくれるように頼んだんだ!
あなたの時間を奪っている自覚もない!
しまいにはあなたと変なことをしようとすら考えていたぐらいだ!
そんな男からの頼みをあなたは……断りもせずに…!

(怒りに飲まれていたがハッとする)
す、すみません……いきなり、こんな。
僕はただあなたは優しすぎるんですって言いたかっただけで、あなたを責めるような言い方をするつもりなんてなかったんです。
ごめんなさい…。

あの…玄関でなんなんですけど、ここで一回だけ抱き締めてもいいですか?
今この場で伝えたいことがあります。

(女の子を正面から抱き締める)

その…あの先輩には注意してくださいね。
あなたは優しいから、どんな小さな頼み事でも引き受けちゃうでしょうけど、あの人のお願いだけは金輪際聞かないでください。

僕はあなたを守りたい、あなたと一緒にいたいと常々思っていますけど、あなたが僕を拒絶してしまったらそれも叶わなくなってしまう。

今度から、先輩に残業を一緒にしてくれるよう頼まれたらその場で断るか、ぼくにも声をかけてくださいね。
何かがあってからでは遅いですから。
あなたに何かあったら、ぼくは……あの先輩を憎んで、殺してしまうかもしれません。
無論、先輩の頼みを聞き入れてしまったあなたも同罪です。ぼくのもののままでいてくれないぐらいなら、僕はあなたの命を奪い、あなたを殺したという十字架を背に生きていくことにしますから。

(体を離す)

すみません、なんだか一人でぺちゃくちゃ喋ってしまって……ご飯、まだですよね?
夕飯作っておきましたら一緒に食べましょう。
今日のご飯はあなたが喜んでくれるんじゃないかと思って、あなたの好きな料理ばかりを作ったんです。
同じ職場にいるからこそわかってるんですよ。
最近ずっと働き詰めでしたから、食事時ぐらいはゆっくり、自分の好きなものを食べて欲しくて…。

(リビングに移動をするふたり)

さぁ、見てください。
一品一品の量を多く作ったわけじゃなく、どれもを少量にして、あなたの好きなものをたくさんの種類作ってみました。
本当はこんなに種類を作るつもりはなかったんですけど、あなたの帰りが遅かったから……つい、こんなに。

どうしたんですか? あなたの好きなものばかりなのに、そんなに表情を暗くして……。
あれ? もしかして食べて来ちゃったんですか?

そう、ですか。残業だけじゃなくて夕飯まで…先輩と一緒に…それは残念です……。
ぼくなんかの手料理よりもずっと美味しいプロの料理人によるフルコースだったんでしょうね。

先輩と一緒に食べたご飯は美味しかったですか?

それは……よかったです。ぼくが珍しく気乗りして作った料理だったらお腹を壊してしまう可能性もゼロじゃない。
でもプロの料理ならその可能性も格段に低くなるし……時間を気にせずにゆっくり食べれたんでしょうからね。
ぼくのことなんて、一切気にせずに食べれたんでしょうから…!

それもこれも…ぼくとあなたが交際していると公にしないのが理由なんでしょうかね。
少なくとも社内のみんなが知っていれば、あんな屑野郎があなたに声をかけることもなくなるのに。(呟く)
それとも一度脅しをかけたら…(呟く)

あれ? どうかしたんですか?
そんなに怖がって…ぼく、変なことでも言ってましたか?
すみません、気にしないでください。

さぁ、ぼくは一人で食べますから、あなたはゆっくりテレビでも見ていてください。
今日の夕飯はすごく自信があって、あなたに食べてもらいたかったんですけど……。
しょうがないですよね。

怒ってるのって?
別に、腹を立ててなんかいませんよ。怒っているように見えるかもしれませんが気のせいです。
ちょっと……お腹が空いているからですかね。
怒っているわけではありませんけど、ほんのちょっと……虫の居所が悪いだけですから。
あなたは別に悪くありませんよ。

(食べ終わると彼女の隣、(ソファに)座り込む)

どれも初めて作った料理でしたけど、とても美味しかったですよ。
また機会があったら作りますから、その時には必ず一緒に食べましょうね。

でもまずは、次に先輩と残業をしたらどうなるか……その身に覚えさせてあげますよ。
あなたが先輩と一緒に夕飯を食べただけなのか、それとも先輩に食べられちゃったのか……確認も取りたいですから。

(押し倒して耳元で囁く)

あなたはぼくだけのものだ。
他の男に触られるだなんて……絶対に許しませんから。



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