【女性向けボイス】胡蝶の夢「オレも男だ。無防備な彼女の寝姿を目の前にして、常に理性を保てるとは限らない。」



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台本

(キス)×数回

 

――あ、起きたか。よく眠れたようだな。

 

オレ? 別に何もしていない。寝ているお前の顔を見ていただけだ。

 

ほんのり頬が赤く染まって、胸がゆっくりと上下して……少しだけ息を吹きかけると長いまつげが揺れていた……。

 

おいおい、そんなに恥ずかしがるな。お前の寝起き姿なんて、毎日見ているだろう。

 

え、キス……していたんじゃないかって?

 

ふふ、さぁ、どうだろうな。

 

もしかして、オレにキスをされている夢を見ていた、というところか。

 

しかし……夢、というわりにはやけにリアルな夢を見ていたようだな。

 

ほら……お前の頬、さっきよりも赤い。それに、普段よりも息使いが荒いな……。夢の中でオレにどんなことをされていたのか、教えてくれ。

 

……ふふ、そう照れるな。

 

もしお前が望むなら、その続きをしてやっても良いぞ。

 

――っと、そんなに怒るなよ。

 

とはいえ、オレも男だ。無防備な彼女の寝姿を目の前にして、常に理性を保てるとは限らない。

 

もし今度、寝ているお前にキスをしたくなったら……その時は許してくれるか。

 

……そうか、素直だな。ありがとう。

 

(キス)

 

ふあ~、それにしても最近残業続きだったせいか、昨日帰ってからの記憶があいまいだ。気付いたらベッドで寝ていた。

 

ん? あ……そう、か。オレ、飯も食わないままベッドに倒れ込んだのか。で、お前が着替えさせてくれた……。

 

通りで記憶がないはずだ。お前には迷惑かけたな。

 

それにしても、せっかくオレのために晩飯を用意してくれていたのに……食わずに寝るなんて悪かった。

 

まだ昨日の晩飯の残りがあるんだろ? 今から温めなおして朝飯にしよう。

 

よし、そうと決まれば顔洗って……って、おっと、どうした?

 

もっと寝ていていいって……

 

待て待て、そういうわけにはいかないだろう? お前、今度の休みは新しくできたショッピングモール行くって言ってたじゃないか。楽しみにしていたんじゃないのか?

 

お前の好きなショップが入っているから行ってみたいって、この前、チラシを見せてきただろう。

 

ん? オレの身体?

 

ああ……そうか。なるほど、な。オレが晩飯食わないで倒れ込むように寝たのって、同棲してから初めてだったか。

 

お前は、いつも妙なところでスルドイからな。オレが自分で気付かないことでも、お前が言い当てることなんてザラにある。

 

言われてみればプロジェクトを抱えていたとはいえ、丸三日寝てないのは事実だ。正直、今も頭が働いていない。

 

ふふ、心配するな。オレは、今が頑張り時だと思っている。

 

お前には心配かけているかもしれないが、このプロジェクトさえ成功すれば、ひとまず仕事が落ち着く。

 

そうしたら、もっとお前との時間を大切にできるだろう。

 

ん? 信じられないなら、今からお前の行きたい場所ややりたいことを考えておくんだな。全部叶えてやるから。

 

それと……オレの身体を心配してくれて、ありがとうな。

 

確かにお前の言う通りだ。今、身体を壊してはプロジェクトどころではない。

 

せっかくの休みだけど…まだ朝も早い。もうひと寝入りしてから出かけるとするか。

 

じゃあ……お前もこっちに来いよ。

 

私はいいじゃない……ほら、こっちに来い。

 

お前の体温は心地良い。こうやって抱きしめて寝ていた方がよく眠れる。

 

オレが身体を休めることに協力してくれるなら、せめて寝付くまでこうさせてくれ。

 

 

…………

 

(キス)

 

(ディープキス)

 

……いい匂いだ。それに、やけに柔らかい。

 

(ディープキス)

 

心地いい。これは、夢か? ……ん、そんななどことどうでもいいか。もっとさせてくれ。

 

好きだ。

 

(ディープキス)

 

――っ!

 

……っ、夢か。

 

お、おい、お前……。

 

悪い……オレ、相当寝ぼけていたみたいだな。

 

夢の中で、お前を抱いて……やけにリアルな夢だと思ったら、まさか本当にお前が腕の中にいるとは。

 

もしかしてオレが寝ているあいだ、ずっとこうしてくれていたのか。

 

ん、どうした、何がおかしい?

 

オレの焦っている姿が珍しいって……焦るに決まっているだろう。

 

夢の中でお前の感触が鮮明に感じられた。お前の匂いも、柔らかな感触も。まるで、お前がここに居るかのように……。

 

そうか、もしかしてお前が……寝ているオレにキス、していたのか。

 

……図星、か。オレが寝ているあいだに、なんでそんなこと。

 

ん、仕返しだと?

 

あぁ……今朝のこと、か。

 

いいだろう。白状する。

 

今朝、確かにオレは寝ているお前にキスをした。無防備に寝るお前の姿がかわいくてな。静かに寝息を立てるお前を見ていたら、無性にキスしたくなった。

 

だから、お前に気づかれないように、そっと口づけた。

 

嘘ついていたって……悪かった、そんなに怒るな。

 

ここのところゆっくりとお前と顔を合わせる時間がなかったからな。

 

一緒に暮らしているのに、どこか心の隅で寂しく感じたていたんだろうな。目覚めたときにお前の顔を見ることができて、嬉しかった。

 

(キス)

 

最近お前との時間もまともに過ごせてなかったな。

 

そうだな。ショッピングモールデートも良いが……ひとまず出掛けるのは後回しだ。

 

(ディープキス)

 

夢の中だけじゃ物足りない。

 

今はもう少し、こうやってお前を抱かせてくれ。

 

 

おわり

 



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