電話の業務で一番大変なのが「クレーム」です。
クレームにも種類があり
①サービスや商品に対する正当な抗議
②ただの八つ当たり
にほぼ分けることができます。
①についてはマニュアル等もあり、
対応の方法はある程度決まっています。
ただ困るのは②(八つ当たり)です。
挙げ足を取る、
言葉尻をとらえて文句を言う、
人格を否定するような暴言を吐く・・・
そんなとんでもない理不尽なクレームを受けた時の対応方法を
コールセンター勤務経験者の筆者が紹介します。
1・口答えしない
これはクレーム対応の基本です。
相手はどんな状況でも突っ込む用意をして話しています。
理不尽だと思って反撃しても
その反撃に対するクレームが更に待っているだけです。
返事は「はい」「さようでございますか」等のみで
何かこちらから弁明するような言い分は呑みこんでおきます。
とりあえず相手の言いたいことを全部言わせて、
話しはそこからです。
こちらから話すのは、相手の言ったことの整理くらいです。
事象の概要や起きた日時、何を要求しているか等を
淡々と説明する・・・これに尽きます。
2・安易に謝らない
クレームの内容によっては、
こちら側の不手際が原因だったということもあります。
そのような場合は、誠心誠意謝罪することが大切ですが、
理不尽なクレームというのは違います。
「気に入らない」という感情的な問題から事を発しているので、
簡単に謝ることによって
「謝るんだったら今後何をどうするんだ」という要求になりがちです。
現在では金品を要求したりというケースも多く見られます。
感情失禁といって、自分の感情を抑えられないという状態に
陥っているケースも多いのです。
なので安易に謝ること、
「かしこまりました」等こちらで受けたと思われるような
発言をすることは控えなくてはいけません。
3・声は低めに
高い声やキンキンした声というのは、
それだけで神経を逆なでします。
特に電話の場合は、機械を通しているので、
その傾向が顕著に現れるのです。
対応する時の声はできるだけ低めに・・・
これが対応時のコツです。
目安はお悔やみを伝える時のトーンです。
女性でも感情を抑えた低い声で「はい、はい」と言うケースと、
高くキャンキャンした声で「すみません、すみません」というケースでは
どちらが相手を激高させやすいか、容易に想像がつきます。
4・ストレスを溜めない
コールセンターに勤務していれば、
クレームは日常茶飯事です。
自分で引き起こしてしまったケースは別として
あまりにも理不尽なクレーム対応が続く場合は、
早めにSVやセンター長等に相談をしましょう。
同僚に愚痴って終わるレベルなら良いのですが、
あまりにもひどいクレームや事件ばかりを受け続けるようなら
配置換えや業務の見直しが必要になることもあります。
我慢せず、上司への報連相を必ず行うことが必要です。
また自分なりにストレスの発散を意識してみることも大切です。
まとめ
理不尽なクレームというのはいつ起きるかわかりません。
架けた電話で「ちょうど良かった」とクレームを受けたり、
いきなり超ハイテンションの状態で入電したりします。
話しをよく聞いて、
・どういう内容のクレームなのか。
・こちらが対応しなくてはいけないことは何か。
を判断する必要があります。
また一番厄介なのは、正当なクレームからいつの間にかヒートアップして
理不尽なクレームになってしまう場合です。
どのようなケースでも、マニュアル通りに事は運びません。
ただ「毅然とした態度」ということは一貫して必要です。
感情は鏡とよく言われます
「こちらが怒っていれば、相手も怒るし、
こちらが笑っていれば、相手も笑う。」
その論理を利用すると、
「激高している相手に対してこちらがあたふたすることで、
さらに激高させてしまう。
でも、毅然としていれば、いつか相手も落ち着く」
ということになります。
ポイントを押さえて、理不尽なクレームには
毅然とした態度で対応できるように心がけてください。