こんにちは!
皆さん、アドラーという名前に
聞き覚えはあるでしょうか?
前回はアドラーの承認欲求の否定について
紹介いたしました。
数年前にアドラー心理学の
「嫌われる勇気」という本が出版されましたが
その中で扱われている内容は、
このアドラーが提唱したものです。
出典:dragons-official.at.webry.info
この本を読んだ方、
内容をご存知の方はご存じかと思いますが、
結構衝撃的なことがたくさん書かれています。
中でも、印象的なのはこれでしょう!!
「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」
…どう思いましたか??
「そうなのか…」
「そんなわけないだろ」
人によって反応はそれぞれだと思います。
では、アドラーはなぜ
こんな思い切ったことが言えたのか、
ここから一緒に考えてみましょう!!
1 アドラーの発言の真髄
アドラーは
「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」
確かにそう言いました。
でも、悩みってホントにいろんな種類のものが
ありますよね??
仕事、勉強、お金…などなど
人によって悩みは様々ですが、
これらの悩みは一見人間関係とは無縁のように思えます。
しかし、アドラー心理学では
それらに対してこう答えます。
仕事ができないと、周囲に迷惑をかけると悩む
勉強ができないと、親に怒られたりすると悩む
お金がないと、自立できず親の負担になるので悩む
言われてみれば、確かにそうです。
いつも何かに悩んでいるときは
決まって他人のことを気にしています。
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こんなとき、その人の心の中は
どうなっているのでしょうか??
2 悩んでいるひとの心の中
結論から言うと、対人関係に悩む人は
「他者は敵である」と認識しているのです。
これに対して、アドラーは
「そういう自分になったのは
自分が選択した結果なのだから、自己責任である」
という主張、「目的論」と呼ばれる立場を取っています。
言い換えると、
「どんなことがあっても
それは自分がそうなりたいからなったので、
別の自分に変わろうと決意すればそうなれる」
ということなんです。
確かに、私も一理あると思います。
しかし個人的には
その人が「他者は敵である」と認識するにいたった原因は
明らかにあると思っているので、目的論“だけ”ではなく、
原因論も同時に考慮する必要があると考えます。
例えばその人は、
過去に誰かにいじめられたのかも知れないし、
親にいつも叱られていたのかもしれません。
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そういった経験が
データとして脳内に蓄積されていくと、
心の防衛機制が「他者は敵である」
という結論を下すのだと思います。
したがって、この経験と防衛機制の2つは
人間に必要なものである以上
間違った認識をするのも致し方ないと私は考えます。
では、もうこの人は
どうすることもできないのでしょうか?
いえ、そんなことはないと思います。次の章で考えましょう!!
3 原因論
では、「他者は敵である」と間違った認識を持った人は
どうしたらいいのかというと、
見出しにも書いてあるように、「原因論」を考えます。
どういうことか、具体的に説明します。
いじめられた人を例にとって考えてみましょう。
いじめられた人は、まず「原因論」にしたがい、
なぜこんなに辛い思いを抱えているのか探っていきます。
自分自身で、場合によっては他人と一緒に
原因はどこに、何にあるのか、調べて理解するのです。
それによって、
いじめられたことにある!
と原因に到達します。
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そして、そのときの感情を十分に味わい、
自らをいたわるのです。
「あの時、悲しかったんだね…」
「辛かったね…」
などです。
十分気持ちが癒されて、初めて
「では、どうするか??」
を決められると思います。
「他人が怖いままなのか、
他人は愛すべき仲間なのか??」
十分に気持ちが癒されると、
何をするわけでもなく、
自然と答えが見えてくるでしょう。
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まとめ
- 人間関係の悩みは確かに対人関係の悩みである
- 対人関係に悩むひとは心の奥底で「他人は敵である」と思っている
- 対人関係の悩みを解決するには「目的論」「原因論」を考える。
この3つを意識して、問題に向き合っていけば
おのずと解決に向かうでしょう!