「幸せですか?」と聞かれて、
「はい!」と即答できる人はどれだけいるのでしょう?
価値観や年齢層などによって、
おそらく様々な「幸せ」というものがあります。
世界各地で「幸せですか?」と尋ね、
「はい」と答えられる人がどのくらいの割合がいるのかという調査結果があります。
これはいろいろな機関が行っているのですが、
どの機関の調査でも1位になっている国があります。
それはデンマークです。
デンマークは北ヨーロッパのバルト海と北海に囲まれた北欧諸国の1つです。
過去にもデンマークの幸福度に関する記事を書きましたが
意外と反響があったので、
今回はもう一度そのおさらいをしようと思います。
このデンマークの幸福度の高さは本物で、
2013年・2014年・2016年に行った国連の調査では、全て1位でした。
ちなみに日本は43位です。
今の日本との違いとはいったい何なのでしょうか?
デンマークの国民が「幸せ」と感じている内容は
どのようなものなのか、みてみましょう!
1・社会保障が充実
デンマークのことを調べていると、まず驚くのが税金の高さです。
消費税は25%、所得税は40%~60%となっています。
今の日本では考えられない、驚異的な税率です。
でもこの税金の高さにはきちんとした理由があります。
それは社会保障の充実です。
①介護に関する費用は無料。
②出産費用も無料。
③大学まで教育費も無料・返済不要の奨学金も多数あり。
④医療費の負担もなし。
⑤一人暮らしの学生には、9万円前後の学生給付金が支給される。
この5つだけでもすごいことです!!
でもこのように社会保障を充実させるための「税金」「税率」なのです。
国民は使用用途が透明化されている税金イコール自分達が享受できる恩恵となるため、ものすごい税率の税金を国に納めているにもかかわらず、不満は生まれないのです。
国がみんなの幸せを考えているからこそできた制度ですね。
2・就業意欲を高める制度
デンマークの就業状況は、日本とはまったく異なります。
週間37時間労働が決められている為、5日間働いたとしても1日7時間、
ほとんど残業はない状態です。
また、年間6週間もの有給休暇が付与されるため、
会社の夏季休暇と合わせて夏休みを3週間以上取得する人も多いという状況です。
そのため、オンとオフの切り替えがはっきりしていて、
ストレスを溜めたり、過労で追いつめられる
といったようなものとは無縁と言えます。
また、定年制もありません。
自分で仕事をいつまで続けるかを選択できます。
働く女性には嬉しい、
保育施設の利用料を国が3分の2負担してくれるという制度もあります。
保育料のために給料をほとんど持って行かれるというような
理不尽な話もありません。
(どこの国のこととは言いませんw)
このように全ての勤労者に対し、
働くことへの意欲を高めるような措置が設けられているのです。
3・その他
その他に私が素晴らしいと思ったのは、議員のありかたです。
デンマークでは議員はほとんどボランティアのような位置づけです。
なので、本当に国のために働きたいと思える人が、
自分の仕事を行いながら国政を担っています。
給料も安いので、やる気のある人しかできないのです。
権力やお金にまみれたどこかの国とは大違いです。
このような社会保障制度は、国民の不安を解消するに相応しい内容なので、
老後の不安や経済的な不安といった根本的な不安や不満が生まれてきません。
所得に応じた税率である以上、たくさん稼いだ人がたくさんの税金を払い、
それを国民に還元する・・・
これは貧富の格差を解消する有益な手法です。
これだけ社会保障が充実していると、国民は将来に対する不安が解消されます。
そこから波及するものは、すべて国民の「幸福度」に繋がっているのです。
子どもの教育費や医療費、老後の年金、
日本では不安視されているものが
すべて国がまかなってくれるという安心感は計り知れません。
デンマークのような透明感のある税金の使い方や、
社会保障の充実という部分は現在の日本にも見習うべき点が多いと感じました。
1位と43位の違いはとても大きなものです。